安いWindows環境も求めて(2) Windows Azure の続きです。
私の望むWindows環境をAzureでローコストに運用する方法の結論がでました。
結論は仮想マシン(VM)のディスクのスナップショットのみを保存し、Windows環境が必要になったら、スナップショット → ディスク → 仮想マシンの手順で、仮想マシンを作成すれば良いようです。
Stable Diffusion(mage.space)が生成した画像を利用しました
イメージのみ保存した場合のコスト
前回のブログに書いた、イメージ保存のコストは約23円/日でしたが、これはネットワーク(Virtual Network)のコストを含んでいました。ネットワーク等を削除し、イメージのみ保存した場合のコストは約4.3円/日です、1か月あたりでも約131円です。素晴らしいですね!
イメージのプロビジョニング状態エラー
さて前回書いた、カスタム・イメージからVMを作成したさいに、プロビジョニング状態エラーが発生する件ですが。
そもそもカスタム・イメージは「開発部社員用・標準Windows環境のイメージ」のようなものを想定しています。したがって、そのイメージにログインアカウント等の個人情報が有ってはいけないのでエラーになるようです(イメージ作成前にSysprepで個人情報などを削除する必要があります)。
ということで、カスタム・イメージはいったん諦めました。
仮想マシンのディスクを保存
上の件を調べているさいに見つけた、「キャプチャ」を実行した仮想マシンが起動できない原因と対処策について に良い方法が書かれていました。
- まず仮想マシンを削除するさいにディスクを残しておくことができます
- 仮想マシンのCPUやネットワーク等のみを削除できます
- Azure portal(管理画面)で残しておいたデイスクを表示するとVMの作成メニューがあり、このディスクを使った仮想マシンを作成できます
パソコンからディスクを取り出し、新しいPCに接続して使うような感覚でAzureでつかえるのです。同じディスクがずっと使えるので、環境が永続的に使えるのはメリットがありますね。
コストは前回の 停止済み (割り当て解除) のディスクのみと同じく約46円/日です。1か月あたりでは約1,400円ですね、まだ高いかな。
スナップショット
さて、Azureのディスクはバックアップ等の目的でスナップショットを取ることができます。スナップショットから仮想マシンは直接作成できませんが、一度ディスクに戻せば仮想マシンが作成できます。
Azureのスナップショットの価格はディスクより安く、実測値では下図のようの約4.5円/日です、1か月あたりでも約137円です。これは素晴らしいですね!
まとめ
あらためて私の望むWindows環境は。
- 教育等で使うReactやRailsアプリを、Windows環境で動作確認等を行う
- たまにか使わない(年3〜6回?)
- 起動は瞬時に出来なくてもよいが、毎回ツールのインストールや設定は行いたくない
- 使っている時は普通に課金されてよいが、使ってないときの課金はなるべく減らしたい
- できればハードウェア(PC)は持ちたくない
今回の実験から判った、Azure環境(Windows)の構築は。
- まず仮想マシン(VM)を作成・起動します
- VM上に必要なアプリをインストールしたり設定を行います
- VMを停止し、ディスク以外は削除します
- ディスクのスナップショットを取り保存します
- ディスクは削除します
Azure環境(Windows)を使うには。
- スナップショットからディスクを作成
- そのディスクから仮想マシン(VM)を作成・起動
- 1日の仕事が終わったらAzure Portal(管理画面)からVMを停止
- 翌日はAzure PortalからVMを起動
- 一連の仕事が終わったら、VM、ディスク、ネットワークを削除
- スナップショットは消さない