先週の 「日本語の情報だけをウオッチしている人と、英語の情報も適宜ウオッチしている人では、分断されていると感じる事です」の続きです。
先週の記事を書いていて、ふと昔に参加していた勉強会の事を思い出したので続きとして書きます。
東京だけかもしれませんが、現在は毎日のようにIT系のイベントが行われているのに驚きます。
https://web.archive.org/web/20080914102953/http://wiki.fdiary.net/rails/?RailsMeetingTokyo-0024 より
イベントはいろいろですが、ほとんどがカンファレンス形式でコミッターやエバンジェリスト、識者が新しい技術の話をしたり、プロダクションに新しい技術を導入した苦労談などを話すなどが多い気がします。発表内容に興味を持ったら質問時間や懇親会で登壇者と話しをしたり出来きますが、質問は気後れしたり(スタートアップ×React LT大会 Coral Developers Nightでは質問は sli.do を使っていたのは良かったです)、懇親会は登壇者を見つけられなかったり、また日本語の出来ないスピーカーだとハードルが極度に高くなります。
勉強会
すいません昔話です ^^);
2000年代は、大規模(100人以上)なカンファレンス的なものはまだ少なく、小規模(4〜20人位)な勉強会や読者会が多かったような気がします。
読書会では指定された書籍を持ち回りで読み、その後ディスカッションや、識者の解説と質問などが行われていました。上に画像を上げた Rails勉強会@東京 は今では当たり前になったRuby on Railsが登場した当時の勉強会で識者の発表もありましたが、ハンズオンやソースコードを読むなど、参加者も聞くだけではなく積極的に学ぶイベントでした。
また発表でも、後半は質問というよりディスカッションを行っていたような記憶があります。当時はRailsも大胆なバージョンアップを繰り返していましたし、アプリケーションサーバーや認証など基本的なライブラリーも流行り廃りがあり、ワイワイとディスカッションしながら情報を吸収していました。
登壇者もカンファレンスのように資料を完璧に準備しているのではなく、面白そうな機能やライブラリーというネタを提供し、参加者全員がコードやホームページを読み、ディスカッションを行い理解を深めて行くようなスタイルも多くありました。
EY-Office の教育ビジネスも、Rails勉強会@東京 で「初心者向けRuby on Rails入門コース」を行ったのが始まりでした。
勉強会を見直したい
「知識の分断化」に戻ると、このような勉強では本気で英語サイトやドキュメントに触れている人が登壇していましたが、参加者もディスカッションに参加する中で、ソースコードや英語サイトに触れるのが習慣になりました。そして判らないところはそこで質問して解決できました。
そしてもう一つ重要なのは、勉強会は月一回程度で定期開催されていた事です。年一回1,2日のカンファレンスより、月一回半日の勉強会の方が学習時間は長いですし、1回くらい逃しても来月には参加できます。
勉強会のメリットのまとめ:
- 質問やディスカッションを通じ積極的な学びが得られる
- 月1回、週1回とか定期的に行われている
- 主催者(登壇者…)も綿密な資料を準備しなくても適度なトピックを見つけておけば良い
- 大規模ではないので開催コスト、マンパワーが少なくて済む
勉強会は今も継続しているのかもしれませんが、あまり目立ちません。しかし勉強会には上に書いたようにカンファレンスには無いメリットがあります。
ネットの情報とカンファレンスの間を埋める存在の一つとして、勉強会が盛んになると良いかなと思います。