ある企業で主にCOBOL言語を使っている開発者向けのRuby,Ruby on Railsの入門コースを実施しました。
COBOLは今でもたくさんの企業で使われている言語ですが事務処理に特化したプログラミング言語で、Rubyはもとより現在主流の言語 Java,C,PHP…とは大きく違い RubyやRuby on Railsを習得するのには時間がかかります。
過去にその企業で行ったRuby,Ruby on Railsの入門コースには、COBOL言語しか経験の無い方が参加していましたが Java等の経験がある開発者と比べ明らかに学習時間がかっていました。
そこで教育担当者と相談しCOBOL開発者専用のコースを実施する事になりましました。
写真はCOBOLの主要開発者の Grace Hopper https://en.wikipedia.org/wiki/Grace_Hopper から
コースの概要は以下のようになります
- Ruby言語の基本
- 関数を使った処理の抽象化
- オブジェクト指向
- Webプログラミングの基本技術
- Ruby on Rails入門
関数を使った処理の抽象化
COBOL言語には、関数(メソッド)による処理の抽象化機能がありません、それと関連しローカル変数というものもありません。私は COBOL言語の経験が無かったので最初にこの事を知った時には衝撃を受けました。 関数による処理の抽象化がわからないとオブジェクト指向もまったく理解出来ないはずです。
そこで、関数による抽象化に時間を取り実習を通じ学んでもらいました。
オブジェクト指向
最新のCOBOL言語にはオブジェクト指向が導入されているようですが、現場では使われていないようです。しかし、Webフレームワークを始め現代のプログラミングではオブジェクト指向は基本です。
そこで、概念寄りにならないような例題を使い、無理のない形でオブジェクト指向プログラミングを学んでもらいました。
Webプログラミングの基本技術
COBOLは主にメインフレームで動作していますので、COBOL開発者はWeb技術に触れることがほとんどありません。そこでWeb基礎技術である HTTPプロトコル、HTML, CSS の概要を学び、Webアプリケーションの基本が判り易い CGI の課題も学んでもらいました。
Ruby on Rails入門
今回のコースは3日間で実施しましたので、 Ruby on Rails標準コース にくらべRuby on Rails 自体の内容は少ない物になってしまいましたが、このコースを受講した方が 実際にRuby on Railsを使ったプロジェクトに参加しても、ベテランの指導の下で有用に働けるように基本的な項目はカバーしています。
EY-Officeでは、このように御社の開発者のスキルに合わせた教育を行う事ができます。ソフトウェア開発者の教育に付いてのは、お気軽に問い合わせ下さい。